開催概要
- 授業内容
- Scratchでブルーカーボンチャレンジ!
- 日程
-
2024年2月2日(金)10:15~11:40
- 実施校
- 北海道 利尻町立沓形小学校(オンライン)
- 対象学年
- 6年生 (9名)
レポート
利尻町立沓形小学校6年生の皆さんには、「Scratchでブルーカーボンチャレンジ!」に取り組んでいただきました。
人間の社会活動により大気中に増加している二酸化炭素は、海にも溶け込んでいます。その二酸化炭素は再び大気中に放出されてしまいますし、その量が増えすぎると、海水がアルカリ性から酸性へと傾いてしまう「海洋酸性化」がおこってしまいます。そこで、海に溶け込んだ二酸化炭素を固定化することが大切になります。
この固定化の役割りを果たすのが「ブルーカーボン」です。海洋に生息する海藻やアマモなどの海草は、光合成で二酸化炭素を吸収・貯留(固定)する役割を担っています。
授業冒頭で、ブルーカーボンを知っているかどうか尋ねると、9名全員が手を上げました。海洋酸性化について、長生きをするビノスガイ(貝)の殻の形成に影響を与える話なども真剣に聞いており、学ぶ意識の強さを感じました。
次に、Scratchの中の海に、アマモのキャラクターを植えていくプログラムをしていきました。そうすると、ゲームスタートで上から落ちてきた二酸化炭素のキャラクターがアマモに吸収され得点になります。3回吸収するとアマモは消えてしまうため、新しくアマモを植えるためのロボットをプログラミングします。するとようやくゲームとして遊べるようになります。ハイスコアを目指すためにはゲームバランスがとても重要なので、二酸化炭素の量を増やしたりロボットの動きを早くしたりと、個人で設定できるようにプログラミングを教えていきました。scratchの中では簡単に設定ができてしまいますが、現実世界では簡単ではなく、アマモを育てるのに長い時間と労力が必要となります。
最後に海の環境を守るためにプログラミングが役立てられていることを伝え、授業を終了しました。
後日児童のみなさんから感想のお手紙をいただきました。「珊瑚もブルーカーボンの仲間なのが意外」「ごみをぽいすてしない、ご飯を余さない」「昆布以外にもCO2を吸収する海草があることが分かった」等、それぞれの思いのこもった、海に囲まれた利尻町ならではの知識や経験に基づく感想があり新鮮でした。
生徒・先生方の声
- プログラミングが楽しかったです。もともと海の問題や地球の課題について興味があったので楽しいイベントでした。もっと海や環境のこと知りたいです!(小6)
- 海・海藻・海の生き物・などが、深く知れてよかったです!また、このイベントがあったら参加したいです!(小6)
- 海の為にも地球の為にもSDGsを心掛けないとなっと思いました。(小6)
- SDGsを授業を通じて指導してきましたが、プログラミングを使い、実際に起きていることを身近なこととしてとらえることのできる方法には、感心致しました。昆布漁がさかんな地域ですので、それとブルーカーボンが結び付くのは、子ども達もおぼろげながらわかっていましたが、このようなプログラミングを使うことで、より一層学びが深まったことと思います。(教員)
主催:一般社団法人 イエローピンプロジェクト
共催:日本財団 海と日本プロジェクト
後援:総務省、文部科学省、環境省
協力:リトルスタジオインク株式会社