開催概要
- 授業内容
- Scratchでブルーカーボンチャレンジ!
- 日程
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2023年12月15日(金)13:45~15:20
- 実施校
- 栃木県 足利市立青葉小学校
- 対象学年
- 5年生 (42名)
レポート
足利市立青葉小学校5年生の皆さんには、「Scratchでブルーカーボンチャレンジ!」に取り組んでいただきました。授業でSDGsについて調べ学習をしている児童の皆さんですが、今回の出前授業では「プログラミング」という新しい視点で海の社会課題を勉強しました。
人間の社会活動により大気中に増加している二酸化炭素は、海にも溶け込んでいますが、その量が多すぎると、海水がアルカリ性から酸性へと傾いてしまう「海洋酸性化」がおこってしまいます。
この問題を解決するひとつのキーワードが「ブルーカーボン」です。海洋に生息するアマモなどの海草は、光合成で二酸化炭素を吸収・貯留する役割を担っています。
青葉小学校の近くには渡良瀬川が流れています。川はどこからどこへ行くのかという質問から、山から海へ、そして水蒸気が雨となってまた川になるというように、水が循環して私達の生活に海が深く関わっているということを伝えていきました。
次に、Scratch画面の海のフィールドに、アマモのキャラクターを植えていくプログラムをしていきます。ゲームをスタートすると上から二酸化炭素のキャラクターが落ちてきて、それをアマモがキャッチすることでスコアを得ることが出来ます。ですがキャッチできる回数が決まっていて、アマモは画面から消えてしまうので、次はゲーム中にアマモを植えられるロボットをプログラムします。
最初に設定されている難易度は簡単なので、そこから二酸化炭素キャラクターの数や落下速度などを個人個人で変更していきます。設定した数値により画面いっぱいになる二酸化炭素のキャラクター。興奮している子ども達でしたが、ゲームとしては面白くありません。次は友だち同士で教え合いながらも懸命にゲームバランスを調整して、楽しいゲーム作りに励んでいました。
授業の最後にはアマモの減少について取り上げ、ゲームで簡単に植えられるアマモは、現実では1年かかるなどアマモを育てる大変さを説明しました。そして、海を守るためにプログラミングがどのように生かされているかを紹介しました。
生徒・先生方の声
- プログラミングをしながら楽しく海の環境に触れられました。普段は考えないことをじっくり考えたら、「海がない県でも、海につながる川があるから、川から自然を大切にできる」ということを学べました。自分もできるかぎり自然を気にかけてみようと思いました。(小5・女子)
- アマモのことをゲームで学べたのが楽しかった。説明も分かりやすくてすごい楽しかった。(小5・男子)
- 私達人間のせいでこんなに海が大変になっていることは知りませんでした。貝類がいなくなるのはいやだなと思いました。ゲームではアマモをすぐ育てられたけど実際は難しいのかなと思いました。(小5・女子)
- ママに二酸化炭素が海の中に溶けて海洋酸性化という現象が起きるんだよと伝えたいです。(小5・女子)
- ゲームが楽しくてまたやりたくなってきた。海についてもっと知りたくなってきた。(小5・男子)
- プログラミングのことを学びながらも、SDGsの海のことについて学べたので二重でためになった。子どもたちも集中して取り組んでいた。(教員)
主催:一般社団法人 イエローピンプロジェクト
共催:日本財団 海と日本プロジェクト
後援:総務省、文部科学省、環境省
協力:リトルスタジオインク株式会社